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兵庫退職者連合が兵庫県へ政策・制度要請

~ 元気なシニア層の活躍促進で、地域コミュニティーの活性化を!~

兵庫退職者連合が兵庫県へ政策・制度要請

◆兵庫退職者連合は、12月4日(月)13:30より、兵庫県に対して、退職者・高齢者を取り巻く医療・介護等の社会保障制度の充実に向けた要請をおこないました。

◆要請では、兵庫退連より高原 澄夫:会長、小島 修二:副会長(政策委員会委員長)、中野 一刀:事務局長ほかが兵庫県庁に出向き、片山 安孝:産業労働部長に要請書を手渡しました。(要請内容:別掲)  ※写真は、要請書を手渡す高原会長(左側)

◆つづいて、小島副会長が要請内容について説明をおこなったあと意見交換に入り、高原会長が、地域の活性化には「健康寿命」を伸ばし、元気な高齢者を増やすことが重要だとの認識を示したのに加えて、小島副会長からは、時代とともに地域の人間関係が希薄になっていく中、団塊の世代が後期高齢者に差し掛かる前に、医療・介護等の問題への対応が急がれること、働く意思のある高齢者の有償ボランティア制度の導入などについても意見を述べました。

◆それに対して片山産業労働部長は、「いただいた要請に内容については、関係所管で対応を検討させていただく。特に、介護保険や医療制度等の問題については、国との連携や財源の問題もあるが、県としても重要性は十分に認識している。介護現場の人手不足の課題もあるので、シニア層の活躍促進についても取り組んでいきたいと考えている。」と述べ、来年3月を目途に回答すると応えました。

<出席者>

兵庫退職者連合     会長             高原  澄夫

                           副会長         小島  修二(政策委員会委員長)

                           事務局長      中野  一刀

                           事務局次長   神田   順、網島 雅彦(連合兵庫副事務局長)

兵庫県                 産業労働部長   片山 安孝

                           政策労働局長   安部    斉

                           労政福祉課長   横井    準

 

2018年度兵庫県に対する要請

Ⅰ.地域コミュニティーの構築

1.災害対策をはじめ様々な社会問題の解消のため、各自治体に対し、自治会機能の活性化をはじめ、校区ごとの地域コミュニティーづくりを指導されたい。

2.その際には、シニア層の活用など、地域における人材活用の仕組みを導入されたい。

Ⅱ.地域包括ケアシステム・介護保険について

1.選択可能な統合された医療・介護ケア、地域包括ケアシステムの推進

(1)利用者の必要性と選択を満たす、医療・介護の切れ目のないネットワーク=地域包括ケアシステムを推進すること。

(2)地域包括ケアシステムと整合する、適切な介護保険事業計画を策定すること。

(3)街づくりと一体で、入院・通院、入所・通所、訪問の最適形態で、診療・看護・リハビリテーション・介護のサービス提供基盤を整備すること。

(4)地域包括ケアネットワーク作りに資する「医療・介護総合確保基金(医療分及び介護分)」の活用計画・執行状況を明らかにすること。

(5)地域包括支援センターの機能強化を図るため、直営による基幹型センターを設置し、医療・介護・住宅・福祉などの施策連携による総合的な支援機能を強化すること。

2.介護保険

(1)予防給付の新総合事業への移行

   ① 予防訪問介護・予防通所介護の新総合事業への移行を拙速に進めず、従来のサービス水準を確保するための基盤整備を図ること。また、市民・利用者に対して新総合事業につ いて十分な説明を行うとともに、利用者の合意を得ること。

  ② 制度改正を理由とした、サービス内容の変更や切り捨て、利用料の引上げを行わないこと。

  ③ 要介護認定にあたっては、現状の要介護認定システムを基本とし、認定申請時の基本チェックリストの強要やサービスの振り分けを行わないこと。

(2)認知症施策の拡充

  ① 新オレンジプランの基本理念「認知症の人が住み慣れた地域で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現をめざす」を踏まえ、地域の中で認知症の人とその家族を支える 「見守り・声掛け・相談・支援」の仕組み作りを推進すること。

  ② 医療介護連携による認知症の早期診断・早期対応の体制整備を図ること。

(3)安心して暮らすことのできる居住の場の整備

  ① 特別養護老人ホームの整備・拡充を図るとともに、個室・ユニット型居室の整備等の居住環境の改善を図ること。

  ② 低所得・要介護(要援護)高齢者が安心して暮らせる場を確保するため、養護老人ホー
ムの施設整備と機能強化、職員配置を改善すること。また、「一般財源化」以降顕著になった「措置控え」によって「定員割れ」を生じている養護老人ホームについて、利用者の必要性に対応する適正な入所措置を行うこと。

  ③ 有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅等における高齢者の権利保障のため、虐待防止や防災の観点から実態の把握と必要な指導を行うこと。また、貧困ビジネス化が危惧されている「未届有料老人ホーム」「無料低額宿泊施設」、「宿泊付デイサービス」や「長期ショートステイ」等について正確に設置・運営実態を調査し、利用者の権利擁護のため必要な指導・助言を行うこと。

  ④ 地域在宅生活を支援する小規模多機能型居宅介護施設の拡充を図ること。

(4)介護労働者の処遇改善と人材確保

  ① 15年度改正の介護報酬処遇改善加算の実施状況を把握・分析するとともに、次期改定
では実質的な処遇改善を実現すること。

  ② 介護職場における労働法令違反を根絶するため、労働行政と連携し雇用条件・環境の
点検・改善の取り組みを強めること。

(5)新設される国交付金

    新設が予定されている自立支援・重度化防止インセンティブのための国交付金の目的が、給付抑制促進である場合はこれに同調せず、利用者の権利擁護の立場で対処すること。

(6)介護保険事業に対する被保険者・市民参画の促進

     介護保険事業計画や総合確保基金の活用計画等、各種事業計画策定にあたっては、介護保険の被保険者・保険料を拠出する労使代表等の市民参画体制を確立すること。

(7)国への働きかけ

介護保険について、都道府県・市区町村が協力して次の諸点を国に働きかけること。

  ① 介護保険費用の国負担分25%のうち、現在調整交付金に充てている5%は国で別財源を措置し、25%全額を保険者に交付すること。

  ② 15年制度改正で実施されつつある、予防訪問介護・予防通所介護の新総合事業への移行を撤回し、予防給付に戻すこと。「基本チェックリスト」を要介護認定申請前段に位置づける方針は、申請権の侵害につながるので撤回すること。

  ③ 経済財政諮問会議等で提起されている「要介護1、2の通所事業を総合事業へ移行」「生活援助サービス等の自己負担化」「介護保険の自己負担割合増」「利用者負担の算定基礎に資産を付加」を実施しないこと。

  ④ 認知症高齢者に起因する損害について、発生を防止する社会的な施策を整えるととも
に、家族に過剰な賠償責任を負わせない方策を検討すること。

  ⑤ 「1億総活躍社会・50万人分の施設整備」は、入所施設増設に偏ることなく、地域・在宅
生活を支える基盤整備を重視すること。

  ⑥「介護離職ゼロ」を実現する前提として、「介護職員離職ゼロ」になる介護関係労働者の抜本的処遇改善を図ること。

  ⑦ 介護報酬改定について、中重度・施設支援偏重に陥ることなく、介護予防・自立支援に資する改定とすること。

Ⅲ.医療制度について

1.新しい国保制度

   財政運営主体の都道府県化をはじめとする新しい国保制度について、被保険者の理解と納得を得て円滑に施行すること。

2.医療計画

  市民参画のもと透明性をもって、患者の権利と超高齢社会への適応を両立させる計画を策定すること。

3.国への働きかけ

  医療制度について、県・市区町村が協力して次の諸点を国に働きかけること。

  ①「75歳以上の医療費定率負担2割化」「所得に加え資産を算定基礎とした患者負担」を実施しないこと。

  ② 皆保険を破壊し、医療費の増大を招く「医療の産業化」を排除すること。

Ⅳ.地域公共交通の充実について

1.高齢者や障害者の外出機会の保障とまちの活性化のため、地域公共交通を整備・再編成すること。

2.「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」、「交通政策基本計画」に基づき、交通事業者、公安委員会、道路管理者、利用者や労働組合等の代表による協議会を設置し、「地域公共交通網形成計画」の策定やそれに基づく「地域公共交通再編実施計画」を策定すること。これらの計画とまちづくり計画を一体化して、持続可能な地域公共交通ネットワークサービスを形成するため、主体的に創意工夫して取り組むこと。

3.利用者利便の向上のためバリアフリー化とシームレス化を実現すること。このため、警察、交通事業者等と連携して、諸施設のバリアフリー化を進めるとともに、路面整備、乗り継ぎの円滑化をはかるため交通結節点を整備すること。

以 上