第28回地方委員会(内容報告)
- 場所:ラッセホール
- 時間:2014年10月30日(木)13:30~
ストップ・ザ・格差社会!
すべての働く者の連帯で「安心社会」を切り拓こう!
連合兵庫第28回地方委員会を開催
◆本地方委員会では、昨年の第14回定期大会で確認しました2年間の運動方針にもとづき、現在の雇用・労働政策、政治情勢や経済環境などをふまえ、私たちを取り巻く課題を共有するとともに、2015年度の活動計画等について皆様からご意見をいただきながら確立していきたい。そして、連合兵庫の組織力強化にむけて、労働運動の原点を再確認し、組合員の幸せづくりのために、それぞれの組織との連帯・連携で一体的な組織運営の強化に努めてまいりますので、皆さまの真摯なご討議をお願い致します。
【議長選出】
【議長就任あいさつ】 片岡 昌史:地方委員会議長(私鉄総連)
◆本年は台風や記録的豪雨など災害が多い年となったが、9月27日の御嶽山噴火により犠牲になった方々へのお見舞いを申し上げる。
いま日本経済は穏やかな回復傾向だが、4月の増税後はその消費動向が不安定となっており、現政府には財政健全化を望むところだ。そんな中、われわれは、安定した社会保障制度の確立や格差社会是正など課題は多くあるが、私たちが安心・安全に暮らし働くことのできるよう力をあわせていかなければならないということを申し上げ、あわせて本地方委員会の運営に対し出席の皆様のご協力をお願いし、議長就任のごあいさつと致します。
【議事録署名人選任】 伊達 直人:JAM山陽、木原 浩一:情報労連
【資格審査報告・地方委員会成立宣言】
<午後1時30分現在>
召集123名中、出席100名、委任8名 計 108名
役員72名中、出席51名
顧問・相談役 出席 6名
特別地方委員 出席12名
◆連合兵庫規約第28条により、地方委員の3分の2以上、役員の過半数が出席しているため、本地方委員会の成立を宣言
【会長あいさつ】 連合兵庫会長 辻 芳治
(あいさつ内容については、HPのNEWSページに別途掲載)
【来賓あいさつ】(要旨)
兵庫県知事 井戸 敏三
◆本年は国内で自然災害が多く発生したが、兵庫県でも8月の丹波地域の記録的豪雨により大きな被害が出た。連合兵庫の多くの組合員の皆さんがボランティアで現地復旧に協力して下さったことに心より感謝申し上げる。◆県として被災地の復興を計画的にすすめ、全力をあげて取り組んでいく。◆今年の春闘では、連合傘下の組織のご健闘により3%近い賃金の引き上げを実現されたことにお礼を申し上げるとともに、来春の春闘についてもおおいに期待している。◆中央では地方創生の議論もすすんできているが、出生率の上昇を含め構造的な対策を打っていく必要がある。地方から元気を国へぶつけていきたい。◆連合兵庫には、組織拡大により働く仲間の連帯を強め、労働者福祉の充実にも力を入れていただきたい。
神戸市副市長 玉田 敏郎
◆昨秋より久元市長が就任し、スピーディーに政策を実行できるよう努力している。暮しの不安の解消に加え女性の活躍推進などに取り組む一方、三ノ宮周辺を中心とした都心活性化にも力を入れているところだ。◆また、再生医療分野でも成功をおさめたほか、来年に震災から20年目をむかえるにあたり、災害・防災対策についても世界に向けて発信していきたいと考えている。◆引き続き、連合兵庫の皆様には市政へのご理解とご協力をお願いし、連携強化をはかっていきたい。
政党代表 民主党兵庫県総支部連合会副代表 向山 好一
◆連合兵庫の皆様には、日頃より兵庫県下の民主党、社民党の各級議員に対して格段のご支援をいただいていることに、心より感謝申し上げる。◆安倍政権が発足して2年がたち、一部の人たちには評判がよかったかも知れないが、働く人たちにとってはたいへん厳しい状況となってきている。現政権が押し進めるすすめる労働者保護ルールの改悪については決して看過できない。◆われわれは、今後も連合兵庫の働く仲間の皆さんと思いを共にしていく。◆連合が労働者保護ルール改悪阻止にむけて全国で展開されているアピールリレーについても、兵庫県下の各地域において、各級議員一同、皆様と連帯を強化しともに取り組む。
福祉事業団体代表 兵庫県労働者福祉協議会 会長 河口 勲
◆いま、少子高齢社会、低金利時代の長期化、各規制緩和による影響などを受け、たいへん厳しい状況におかれているが、われわれ労働者福祉団体(全労済・労金・労福協)は、連合との連携を強化し一体となって共助の原点に立ち返り、組合員の安心・安全な生活の確保に協力し合っていかねばならない。◆労働者の生活を自らの力によって向上させていく「労働者自主福祉運動」の実践が最重要課題なる。本日ご出席の皆様のご協力をお願いしたい。◆連合兵庫は今年で結成25周年を迎えられ、兵庫労福協もこの10月に結成45年を迎えたことを機に、労働者福祉に関するあらたな取り組みや、行政への申し入れ等についても情報共有し、幅広い視点で考えていきたい。
【来賓紹介】
◆兵庫高齢・退職者連合会長 藤江 勝久、事務局長 高原 澄夫
◆近畿労金兵庫県地区統括本部長 本多 義弘
◆全労済兵庫県本部長 酒井 行雄
◆兵庫県産業労働部長 石井 孝一、政策労働局長 古川 直行、労政福祉課長 政辻 孝克 ほか
◆神戸市市民参画局市民生活部長 清家 久樹、勤労市民課長 山出 和史 ほか
◆民主党兵庫県総支部連合会 横畑 和、前参議院議員 辻 泰弘
◆民主党・県民連合幹事長 石井 秀武
◆社民党兵庫県連合代表 梶川 美佐男
【祝電披露】 片岡議長
【報告事項】
機関会議・組織運営会議等について◆組織部門活動について◆2014春季生活闘争・中小共闘関係について◆雇用・労働部門活動関係について◆労働安全衛生活動関係について◆政策部門活動について◆政治部門活動について◆国民運動・イベント関係について◆人材育成活動について◆財政部門関係について◆部門連絡会関係について◆委員会活動関係について◆連合中央・近畿ブロック関係について◆関係団体活動について◆自然災害救援活動関係等について
◆丹波地域協議会の荻野議長が、8月の丹波地域集中豪雨災害に対するボランティア派遣等、復旧支援の取り組みについて感謝述べた。(満場の拍手で承認)
<2014年度会計決算報告ならびに 2014年度剰余金処分(案)> 森脇 久夫:副事務局長
<2014年度 会計監査報告> 水口 武:会計監査(サービス連合)
(内容省略)◆決算報告、会計監査報告ともに、満場の拍手で承認)
<特別報告> 森本 秀雄:副事務局長
組織拡大ロードマップに基づく「40万連合兵庫」実現に向けての取り組み
◆組織拡大実績報告(2013年10月1日 ~ 2014年3月31日)
◆組織拡大実績報告(2014年4月1日 ~ 2014年9月30日)
◆「1000万連合」組織拡大ロードマップ(下記参照)
(満場の拍手で承認)
【審議事項】
<第1号議案 役員交代に関する件> 福永 明:事務局長
(内容省略。満場の拍手で承認)
<第2号議案 2015年度活動計画(案)に関する件> 福永 明:事務局長
『ストップ・ザ・格差社会!すべての働く者の連帯で「安心社会」を切り拓こう!』
連合兵庫は、昨年10月31日に開催した第14回定期大会において、2年スパンの運動サイクルでの諸取り組みの推進を基本とする「2014~2015年度運動方針」を確認決定してきたところである。 【総 論】 あらためて共有しておくべき情勢変化と課題認識 1.経済・雇用情勢をめぐる特徴 (1)政治情勢の転換へ重要な年 安倍政権の政策決定手法は、特定秘密保護法の強行採決にせよ、集団的自衛権など安全保障にかかわる問題にせよ、経済政策にかかわる問題にせよ、まさに数の力を背景に、国民的合意形成の努力を欠き、与党密室あるいは偏ったメンバーでの協議に重きを置く、民主主義に反すると言わざるを得ない姿勢に終始しており、国の将来への舵取りを任せてよいのかとの思いを禁じ得ない。 おりしも来春は統一地方選挙が施行される。現在の政治情勢を地方・地域から転換させ、連合のめざす「働くことを軸とする安心社会の実現」への重要な時期を迎えることとなり、まさに連合としての組織力量の発揮が問われることとなる。 (2)わが国の経済政策の現状について (3)世界・日本・兵庫県経済の動向 足下の経済情勢をみれば、世界の景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復しており、先行きについても、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、米国の金融緩和縮小による影響、中国やその他新興国経済の先行き、地政学的リスク等について留意する必要がある。 (4)国内・県内の雇用情勢 (2)求められる連合の役割と社会的広がりのある運動展開 運動の基軸 連合兵庫は、構成組織・地域協議会が、縦糸と横糸を織りなすがごとく一体となって、引き続き以下の4点を「運動の基軸」に据え、それぞれの役割分担に基づく活動を積極的に推進する。 (1)連合運動の組織基盤について、質・量両面でパワーアップをはかる。 (2)格差是正・底上げに向けて、力を合わせ全力で取り組む。 (3)「働くことを軸とする安心社会」をめざして、政策実現力を高める。 (4)連合運動を担う人材育成に取り組む。 【 各 論 】 1.「40万連合兵庫」アクションプログラム・ロードマップに基づく取り組み≪強調≫ (1)未加盟組合に対する組織拡大行動 未加盟組合の組織拡大は、引き続き、「地域協議会組織拡大専門会議」で具体策の検討と合わせて、各地域協議会と連携し定期的なオルグ行動を実施する。 (2)日常的な構成組織との連携・連動による組合づくり (3)組織拡大を支える人材教育、オルガナイザーの育成強化 組織拡大の必要性とオルグ経験を目的に、次代を担う若手組合役員を対象とした実務者研修を実施する。また前半年度に立ち上げた、組織化経験者を対象とした非常勤オルガナイザー体制の下、組織拡大の実績の積み上げをはかる。 2.非正規労働者との連帯、労働条件底上げに向けた社会運動の推進≪補強≫ (1)「職場から始めよう運動」のさらなる展開 構成組織・地域協議会担当者会議などを通じ、経験交流や活動好事例の共有・浸透をはかるために、地協代表者会議に加え、地協専従役員および職員を対象とした会議を配置していく。 3.新地協体制に基づく地域に根ざした顔の見える労働運動の展開≪補強≫ (1)5ブロック連絡会議の運営整理 すべての地域協議会で専従役員体制が確立されたことを受け、地域に根ざした運動のさらなる推進に向けて、地域協議会独自の活動を尊重しつつ、5ブロック連絡会議の具体的活動のあり方含め運営に関する整理・強化をすすめる。 (2)連結決算会計の導入 連合本部の方針に基づき、2016年度より地方連合会と地域協議会の連結会計を導入することとし、各地域協議会においては、後半年度より会計期間の統一などその導入にむけた対応を図ることとする。 (3)労働者福祉事業の充実 地域で働き、暮らす勤労者や市民のくらしのサポートの強化・共助の拡大にむけて、労働福祉団体(労福協・労金・全労済など)との一層の連携強化により、労働者自主福祉事業の取り組みを強化する。そのために、各労働福祉団体実務者レベルでの会議等を通じ、必要な施策について積極的に働きかけていくこととする。 4.労働運動のパワーアップ促進に向けた取り組み≪補強≫ (1)原点活動の推進による組織力強化と世論形成の取り組み強化 労働運動の原点は、職場組合員の抱える課題・悩み・不満等が、それぞれのステージ・テーマ毎に、連合・連合兵庫・各地域協議会・構成組織に届き、またそれぞれの活動や進捗状況・課題が的確に職場組合員に届く、まさに一体的な組織運営の推進であり、この原点活動が運動のパワーの源である。 (2)労働教育の強化 大学院寄附講座への対応、就職を控える学生への「知って帳」の配布、また関係機関への労働教育実施の働きかけなどを通じ、労働組合の役割・労働契約のあり方・労働者としての心構えなどの労働教育を強化し、いわゆるブラック企業への就職回避を含め社会的・経済的な自立や自己実現に挑戦できる人づくり・未就職者支援を推進する。 5.阪神・淡路大震災20年を迎えての取り組み≪補強≫ 6.連合兵庫結成25周年事業 (1) 連合兵庫グリーンフォーラム(11月10日実施) (2) 結成25周年式典(1月:旗開きに併せて開催) (3) 自然災害等救援基金(仮称)の創設 なお、(2)(3)の具体的な要領については、別途検討し、あらためて提起する。 各論その2 「働くことを軸とする安心社会」の構築に向けた政策・制度の取り組み 1.政策・制度要求の取り組み強化≪強調≫ (1)県・市・町への政策制度要求 連合兵庫として、本年9月17日、井戸知事に対して、兵庫県に対する政策・制度要求を実施してきたところであり、引き続き県の検討状況に対するチェック・フォローを行いつつ、要求実現を目指していくこととする。 2.政策立案能力・実現力の強化と推進≪強調≫ (1)政策の立案能力強化 (2)県議会会派との連携 連合兵庫の政策制度要求の実現に向け、県議会会派との政策協議は「民主党・県民連合」を軸としつつ、与野党を問わず各種団体との対応も模索する。 (3)政策制度等の課題学習会の開催 職場・地域における運動展開の強化に向け、最重点課題等に関する学習会を適宜開催する。 各論その3 労働条件の底上げと社会的横断化の促進、ディーセント・ワークの実現 1.賃金・労働条件の底上げとディーセント・ワーク実現に向けたワークルールの整備≪強調≫ (1)労働者の生活を維持・向上にむけ、総合労働条件改善の推進 2015春季生活闘争では、すべての働く者の労働条件の底上げ・底支えをはかる。 (2)労働者保護ルール改悪を阻止 (3)取引の適正化と公契約運動の推進 2.労働紛争解決制度の充実≪強調≫ (1)個別労使紛争に対する対応の強化 個別労使紛争に対し、簡単・迅速・公正に対応するため兵庫労使相談センターの機能強化に取り組むとともに、紛争解決関係機関との連携を引き続き強化する。 各論その4 男女平等社会の実現に向けた平等参画の強化 1.男女平等参画の推進≪強調≫ (1)連合兵庫「第3次男女平等参画推進計画」に基づく活動推進 2020年11月までを取り組み期間とし以下の目標を掲げる連合兵庫「第3次男女平等参画推進計画」に基づき、総合的な男女平等参画の取り組みを推進することとし、まずは2015年までに、全ての構成組織・単組・地域協議会は、それぞれ自組織の運動方針に、男女平等参画を積極的に推進する旨と以下の「3つの目標」を明記することとする。 ≪第3次男女平等参画推進計画のポイントと3つの目標≫ 2.男女平等の視点から社会制度、慣行の見直しを推進≪追記≫ (1)性やライフスタイルに中立的な制度となるよう、税と社会保障の改革や、民法における男女平等の確立に向けた選択的夫婦別姓制度や婚姻年齢の男女同一化、女性の再婚禁止期間などの民法改正に取り組む。 (2)日本再興戦略にもとづく「女性の活躍促進法(仮称)」が、ジェンダー平等を推進する内容となるよう本部とともに各種委員会等を通じ意見反映をはかる。 (3)阪神・淡路大震災の経験と近年多発している自然災害からの教訓に鑑み、「男女共同参画の視点からの防災・復興の取り組み指針」を活用し、震災復興対策・防災対策への女性の参画を推進する。 各論その5 政策実現に向けた政治活動の強化 1.政治活動・選挙活動の推進≪強調≫ (1)2015年実施予定の第18回統一地方選挙等への対応 地方・地域における連合の政策実現力を強化するため、連合及び連合兵庫の「統一地方選挙取り組み方針」に基づき、組織の総力を挙げて、2015年実施予定の第18回統一地方選挙をはじめとする首長・自治体議員選挙に取り組む。 |
(質疑・応答)
◆JR総連:霜藤地方委員より、
①交通政策基本法の成立を受け、兵庫県下の公共交通機関の利便性・活性化について
②安倍政権の集団的自衛権行使容認や秘密保護法強行採決について発言があり、福永事務局長・伊藤副事務局長がそれぞれ回答した。
(満場の拍手で承認)
【第3号議案 第18回統一地方自治体選挙の対応方針(案)に関する件】 伊藤 弘孝:副事務局長(内容省略)
◆連合本部の方針をふまえ、連合兵庫としての対応方針(案)と、10月30日時点での連合兵庫が推薦決定している候補予定者名を紹介し、満場の拍手で承認された。
【第4号議案 2015年度予算(案)に関する件】 森脇 久夫:副事務局長
(内容省略、満場の拍手で承認)
【第5号議案 退任役員表彰に関する件】 福永 明:事務局長
◆本地方委員会での役員交代にともない、退任される方々を規約第41条にもとづき表彰。感謝状贈呈とともに、退任役員代表の本多:前副会長(自治労)、およびこの10月で退任となった佐藤:前副会長(UAゼンセン)より退任あいさつがあった。(満場の拍手で確認)
副会長 | 本多 義弘 | 自治労兵庫県本部 |
執行委員 | 中井 浩一 | UAゼンセン兵庫県支部 |
執行委員 | 藤田 勇希 | 全労金近畿労働金庫労働組合兵庫県支部 |
【退任役員代表あいさつ】
◆在任中は、皆様方にいろいろとご指導をいただき、ともに連合運動に取り組んできました。
本年6月24日より近畿労金兵庫県統括本部長に就任したことにより、任期途中での退任となり、関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。
立場が変わり、あらたな視点で兵庫県各地を訪れて思ったことは、労働金庫が連合兵庫の働く仲間にこんなにも支えられているのだということでした。今後も、働く者の代表としての自負を持ちながら、勤労者のお役に立てるように取り組んでまいりますので、よろしくお願い致します。
◆この度、産別の事情により17年ぶりに北海道へ異動となりました。連合兵庫の副会長を1年と10ヵ月間、そして組織拡大特別委員会の委員長としても構成組織・地協の皆様方にお世話になりました。
今後は連合北海道の副会長として引き続き連合運動に取り組んでいきますが、連合兵庫と連合北海道は組織人員等、よく似ている部分もおおくあるようなので、どちらが先に40万連合を実現できるかどうか切磋琢磨していきたいと思っております。北の大地より連合兵庫のご発展をお祈りしております。
【特別決議 Ⅰ】 提案 森蔭 守:副会長(自治労)
【特別決議 Ⅱ】 提案 奥村 比左人:副会長(基幹労連)
私たちをとりまく情勢は、消費税増税と急激な円安による輸入原材料等の高騰も相まって消費者物価は上昇局面にあり、そのもとで個人消費の動向は、消費税増税にともなう反動減をもたらし以降も家計消費・設備投資共に停滞している。また雇用の動向は、既に非正規雇用労働者が2200万人を超える状況にある中で、建設・医療・介護等での人材が不足する一方で、事務では求職数が上回るなどミスマッチが顕在化し、依然として非正規雇用が増え続けている。 このまま物価上昇に所得が追い着かず、個人消費の冷え込むようなことが続けば、デフレに逆戻りということになりかねず、いままさに真にデフレから脱却し経済の好循環へとつなげていけるかの重要な局面を迎えている。 このような状況の下、安倍内閣は、アベノミクス第3の矢「成長戦略」において、「企業が世界で一番活動しやすい国」にするとし、労働法制までも経済的規制と同列に置き、今臨時国会に再提出された労働者派遣法改正案をはじめ、労働時間規制適用除外の拡大や解雇の金銭解決制度導入の検討など、労働者を保護するための最低限のルールにまで手をつけようとしている。 労働者・生活者を犠牲にするような成長戦略に、私たちは断固反対する。 連合兵庫は、本地方委員会において、いま日本を再興するためにやるべきことは、「非正規雇用やワーキングプアの問題を真正面から捉え、この劣化した雇用の立て直しにこそ軸を据え、格差社会の是正や底上げを通じて経済の好循環を創り出すことである」との認識を共有し、次の活動に最重点を置き、一丸となった取り組みを進めていくこととする。 一つ、労働者・生活者を犠牲にするような成長戦略には強く対峙し、労働者保護ルールの改悪を断固阻止する。そのために、「労働者保護ルール改悪阻止・全国縦断アピールリレー」を受け継ぎ県内各地でアピール行動を展開するなど、中央・地方一体となった取り組みを強化していく。 一つ、労働運動の真価発揮と労使関係の社会的責任のもと、デフレ経済から脱却し持続的な成長軌道に乗せるべく、2015春季生活闘争において、月例賃金の継続的な上昇、非正規雇用労働者や中小企業で働く仲間の「底上げ、底支え」「格差是正」を一層重視した取り組みを展開する。 一つ、いまの政治情勢を地方から変えるため、来春の統一地方自治体選挙における組織内候補者の完全勝利はもとより、推薦・支持候補者の勝利に、組織力量を最大限に発揮していく。 以上、連合兵庫に結集するすべての組織の総意として決議する。 2014年10月30日 |
【議長降壇】
【閉会あいさつ】 泉 雄一郎:会長代理(兵教協)
◆本地方委員会の議事をスムーズに進めて下さった片岡議長に感謝申し上げます。
本地方委員会では、第2号議案の2015年度活動計画をはじめとするすべての議案についてご承認をいただきました。有難うございました。
第187臨時国会では、「生涯派遣で、低賃金」になりかねない労働者派遣法の改正案が上程されております。安倍政権はその他にも年金積立金の投機的な運用やホワイトカラー・エグゼンプションの導入、解雇の金銭解決制度など、われわれ働く者の生活を脅かすような政策に舵を切ろうとしています。こうした安倍政権の暴走を阻止するためには、与野党の国会議員の勢力図を変えていく必要がある。そのためにも、第3号議案にもある来春の統一地方選挙で連合兵庫が推薦するすべての予定候補者を当選させなければならない。世界の常識が日本の非常識にならぬよう、「働くことを軸とする安心社会」実現のために、各構成組織が力を合わせ、頑張り抜いていくことをお願い申し上げ、閉会のあいさつと致します。
【団結ガンバロウ】
◆辻 会長のリードで、出席者全員でガンバロウを三唱し、新しい年度に向けての第一歩を踏み出しました。
以上