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連合兵庫男女共同参画第1回リーダーセミナーを開催

  • 場所:神戸市 兵庫勤労福祉センター
  • 時間:2017年2月8日(水)14:00

◆連合兵庫は、2???????????????????????????????月8日(水)14:00から、兵庫勤労福祉センターの2階会議室で、各構成組織および単組、地域協議会から次代を担う男女のリーダーを集め、男女共同参画第1回リーダーセミナーを開催した。
セミナーには、男性33名、女性13名のあわせて46名が参加した。

◆連合兵庫ではこれまでに、男性のみを対象としたリーダーセミナーを過去2回にわたって開催し、「経済の視点からみた男女共同参画」や、女性も男性もイキイキと輝くために「男性にとってのワーク・ライフ・バランス」をテーマに学習してきたが、今回は視点を変えて、仕事と生活に密接に関連する「家族法」を焦点にした男女共同参画社会実現について、男女で考えるセミナーとした。

◆冒20170208danjyosemina4349頭に、主催者を代表して、丸田 聡:連合兵庫男女共同参画推進委員会委員長(連合兵庫副会長)が挨拶に立ち、
『男女雇用機会均等法が制定されて30数年経過し、様々な制度が整備されており、女性の活躍推進が進んでいると経団連は言っているが、この3年間の正規雇用の女性労働者数は横ばいであり、増えたのは非正規雇用の女性労働者である。不安定かつ低賃金の雇用を増やしたことが、女性活躍につながっているとは到底いえない。

◆また、世界経済フォーラムが昨年発表したジェンダーギャップ指数においても、日本は144か国中111位と前年より順位を下げている。
女性は単なる労働力ではなく、人手不足を補う便利屋でもない。企業や社会を支える人材であり、働く男性を家庭で支えるだけの存在でもない。いまだに根強く残る性別役割分担意識を変える必要がある。それらを会社や国に任せっきりにせず、抱える問題は多くても、仲間とともに私たちから始めていこう』と述べた。


◆続いて、講師に招いた東京法律事務所の古田典子弁護士より、20170208danjyosemina4365
家族法の焦点~どう変える?家族についてのルールと憲法24条~と題し、法律と社会の関心がどう変わっていくのか、また何が問題なのかをご講演いただいた。

◆講演の中で、古田弁護士はまず最初に、1890年に施行された明治憲法(大日本帝国憲法)は、女性には権利がなく、例えば戸主の同意がなければ結婚もできないし財産も持てないなど、まったく男女不平等なものであったが、戦後、1947年に大改正がおこなわれ、家制度が廃止された現行憲法(日本国憲法)になり、民法の親族・相続部分も全面改められた経緯と歴史の説明があった。

◆さらに、憲法第13条の「個人の尊重」、第24条の「家族生活における個人の尊厳・両性の平等」、第25条の「生存権」、第26条の「教育を受ける権利」を中心に、現行の日本国憲法と自民党憲法改正草案とを対比し、個人の尊重を重視する現行憲法から、個人の「個」を外し、家族の尊重とする自民党憲法草案は、社会福祉を切り捨て、家族に義務や責任を負わせるなど自助努力を推し進め、家庭教育にも国が介入しようとしている危険性が透けてみえるとした。

◆また、連合の政策制度要求の提言にも掲げた「選択的夫婦別姓制度の導入」、「嫡出子への出生届出書への記載についての差別是正や相続権」、「女性の再婚禁止期間の廃止および柔軟な嫡出推定」、「離婚時の子どもに対する親の養???????????????????????????????育負担を制度化」や、「婚姻年齢を男女とも18歳にする」など、これらの必要性についても事例を交えながらの詳細な説明があり、理解が深められた。

◆講演の最後に古田弁護士は、『労働組合のリーダーが職場で男女が平等に働くためにできることは、まずは自分たちの「権利を知って行使する」ことであり、労基法など様々な法律を勉強し、参考になる情報を集めることである。また、雇用労働者は圧倒的多数なので、本気になれば必ず変えられる。さらに同じ思いの国会議員が多数になれば法も変えられる。だから、決して諦めず、健康で働き続けられる職場にして下さい』と参加者たちを激励した。

 

◆セミナーの最???????????????????????????????後には、連合兵庫の伊藤 弘孝:副事務局長がセミナーのまとめと閉会挨拶に立ち、『物事は法律で決まるので、本日のセミナーの内容にぜひ関心をもっていただきたい。また、本日、お話いただいた法の諸問題については、毎年、連合の政策制度要求の提言として皆様にお示ししているところであるが、今後もこの方針を掲げて運動を進めていくので、皆様のご支援・ご協力を賜りたい』と締めくくった。

◆講演終了後、参加者からは、「選択的夫婦別姓が制度化されない現状で、職場で通称使用していた同僚の不安や悩みなどから、夫婦の一方だけが不利益になることがあってはならない」や、「自民党が変えようとしている憲法改正草案の問題点や、条文の順序の重要性などを知ることができた」などのほか、「男女間格差や貧困問題など深刻な問題であることを改めて感じた」など、様々な感想や意見をいただいた。