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女性委員会第27回総会を開催

  • 場所:兵庫勤労福祉センター2階会議室
  • 時間:2017年11月25日(土)13:30~

~ 切り拓こう!みんなが主役の男女平等参画社会 ~

◆連合兵庫女性委員会は、第27回総会を11月25日(土)13:30から兵庫勤労福祉センターにて開催し、役員および各構成組織や地域協議会から55名が参加しました。

◆第1部の総会では、小西幹事(兵教協:兵庫県学校厚生会職員労組)が司会・進行を務め、冒頭に、主催者を代表して、釜口委員長(兵教協:兵教組)より挨拶がありました。

主催者挨拶     連合兵庫女性委員会委員長  釜口 清江

◆私たち女性委員会は、職場における男女平等と男女共同参画社会の実現に向けて活動を行ってきています。県内の様々な場所で働く仲間が集まり、話し合い繋がって自分の職場を見つめ直し、働きやすい職場にしようと活動をしています。
なぜ、女性委員会や女性部があっても、男性委員会はないのか。
一つには、働く女性をとりまく現状があると思います。
厚生労働省の調査で、「働く女性の実情」によると、労働力人口に占める女性の割合は、43%、また労働力率も50%となり前年と比べてわずかに上昇しています。また、雇用者数も前年より増加していますが、雇用形態に問題があります。
女性は約6割が非正規雇用、男性は8割が正規雇用なので、非正規の方が約2割しかいないという差が実は男女の賃金格差や就業継続年数の違いなど様々な課題となって表れています。昨年4月には、女性活躍推進法という法律ができたが、まだまだ取組みが進んでいるとはいえないと私たちは感じています。
長時間労働の是正、同一労働・同一賃金の実現、非正規雇用の処遇改善などが、本当に私たちが進める働き方改革であり、すべての女性が活躍できるという職場の環境整備を進めるべきだと思っています。

◆2つ目の理由は、ワーキングマザーの問題です。昨年から様々な改正が進められて、今年の1月に育児・介護休業法が改正され、また、10月にも改正されました。その中で、育児休業期間が2歳まで延長できるとされましたが、一方で女性の職場復帰が遅れてしまう懸念もあります。待機児童の解消も含めた総合的な施策の方が本当は必要ではないかと思われます。また、男性の6割が、育児休業を取得したいと思っているにもかかわらず、実際に取得できているのは、1割にも満たないのが現状です。
男性が家事や育児に費やす時間は1日あたり多い人で1時間程度であり、男性が長時間労働を強いられるその分、ワーキングマザーは、相当な負担を強いられています。また、別の調査では、日本のワーキングマザーは、世界一、睡眠時間が少ないという結果もあります。私たちは、性別役割分担を解消していきたいという取り組みを行ってきました。それは、男性の恒常的な長時間労働の是正にも繋がるのではないかと考えています。

◆そして、兵庫県としての課題は、女性の就業率は、67.8%と神奈川県に続いて全国で2番目に低い県となっています。近畿圏は、男性は外で働き、女性は家事・育児というようないわゆる保守的な考えが強いという傾向があります。
そのような中、兵庫では「ひょうご男女いきいきプラン2020」を作りました。私もその策定にかかわったのですが、男女が共にどの時期においてもイキイキと生活できる社会をめざして作成し、取り組んできましたが、先日の審議会での新しい資料を見ても、残念ながら、働きたい女性が働けない理由として、家事・育児と仕事の両立に不安がある、また介護の不安があるという回答がありました。

◆連合兵庫では、第3次の男女平等参画推進計画を策定し取組みを進めているところです。先日の定期大会では、会長から男女共同参画を進めると力強い言葉をいただいたので、私たちもその言葉に期待をして今後も一緒に取組みを進めていきたいと思います。
このようにいくつか理由を申し上げましたが、やはり男女平等とはいえないこの社会の中で、働く女性の悩みを出し合ったり、お互いの職場の進んだ取組み話を聞いたり、交流したりしながら、様々な課題解決に向けて共に運動を進めていく集まりが必要です。労働組合は、願いを形にする集まりだと私は思っています。働く職場の課題、また、地域や社会の課題に目を向け、それを解決していくといった取組みが必要です。

◆今も女性を取り巻く課題は、それぞれの産別でも社会でもあることはすでに述べたとおりです。私たちは、この男女平等や、働きやすい職場を作るために女性委員会があると思っています。
私たちは女性の課題だけでなく、労働組合として女性の参画だけでなく、男女平等参画社会の実現、すべての方の権利の確立、男女がともに家事・育児・介護等をしながら働き続けられることができる職場環境の確立をめざしていきます。そして、セクシュアルマイノリティーも含めたすべての人生・生活を充実させていくための意識改革をしたいと考えています。
ぜひ後ほど提起する運動方針にご理解をいただきたいと思います。最後になりましたが、本日の総会での真摯なご議論をお願いし、また今後の取組みもともに頑張っていただけるよう主催者を代表してのご挨拶とします。

ともに頑張ってまいりましょう。

◆つづいて、連合兵庫の辻  会長より挨拶がありました。

 連合兵庫あいさつ    連合兵庫会長  辻   芳治

◆釜口委員長からお話しがあったように連合では第4次、それを受けて連合兵庫は第3次の推進計画を策定し、最終目標年度は2020年、3段階で3つの目標を掲げて進めていますが、残念ながらまだまだ道半ばでありますことに問題意識を持っています。

  そのような中、10月30日の連合兵庫大会の代議員に女性の選出を機関会議でも要請いたしました。また、連合兵庫三役組織については、女性参画率を3割にするための女性代議員登録促進をお願いして代議員選出にあたっていただきましたが、2百数十名の出席代議員数に対して女性は22名、女性参画率は10%とようやく1割になりました。2年前は7%でした。
ただ、今大会の大会議長を女性2名で務め上げていただき、これは、連合兵庫はじまって以来のことでした。参考までに連合本部には女性副会長枠があり、JAMから女性の副会長が就任しておりますし、副事務局長には2名の女性が、そして女性代表中央執行委員枠で(クオータ制)は加盟組織をAからDのグループ分けにして、それぞれのグループから2名ずつ女性を選出しておりましたが、今期からは3名に増やし、合計12名の女性代表中央実行委員が選出され、女性役員比率が35%となりました。連合本部では、2020までの目標を前倒しで達成しております。

◆残念ながら連合兵庫ではクオータ制の導入にいたっておりません。連合兵庫では、執行委員の組織で女性委員長が就任された際に、連合兵庫の執行委員にエントリーいただいた場合には女性役員が誕生するのですが、現在は特別執行委員枠で、女性委員会三役の釜口委員長、安楽事務局長の2名に就任いただいております。
女性参画については、この1年間、連合兵庫の三役で構成する「組織財政懇話会」でも議論をしてきましたが、まさに組織トップの本気度が問われているので、今後も継続課題としてしっかり議論し、真剣に取り組んでまいりたい。
そして次の期には、クオータ制を導入するなどして、女性副会長、あるいは執行委員に女性を選出できるよう精一杯取り組んでいきたいと思っております。女性参画に関する法律はできましたが、残念ながら、労働組合での男女がともに労働組合活動を進めるという意味では、まだまだ険しいといった状況です。
やはり男女が共にワークライフバランスを進めながら、組合の活動でも、仕事でも、家庭においても充実した生活ができ、就労が安心・安定した中で、社会生活を続けていける社会を実現するために、申し上げた課題にひとつひとつ確実に組んでいきます。

◆本総会にご出席の皆様は、働く女性がおかれた状況に問題意識を強くもっておられると思います。職場の労使交渉や、それだけでは解決できない問題を産業別組織の中で取り組むとともに、連合というナショナルセンターのレベルでは、行政や政府に対して様々な女性参画・女性活躍推進ということでの政策をしっかりと推進していく、そんな運動を我々は進めていかなくてはならないと思います。
組織化された連合の組合員は全国で686万、連合兵庫は28万ですが、それ以外の労働組合がない職場で働く多くの皆さんの代表として、政策課題の前進を目指してそれぞれの立場で頑張ってまいりたいと思います。

◆つづいて、来賓の民進党兵庫県総支部連合会男女共同参画委員会委員長の平木神戸市議会議員よりご挨拶をいただきました。

来賓あいさつ

民進党兵庫県総支部連合会 男女共同参画委員会委員長
神戸市議会議員  平木 博美

◆本日の総会、おめでとうございます。
先日、神戸市議会の代表質疑で神戸市の働き方改革について質疑をさせていただきました。私が20歳代の頃は、公務員には色々な制度が整っていましたが、民間企業にはありませんでした。当時は育児休業がなく、子育てをするために退職をしましたが、置き土産として、今後はそういう制度をつくってほしいと要望した経験がございます。

◆その後、仕事と生活の両立支援については、どんどん民間企業のほうが進んでいって、官が追いかけるという形になりました。しかし、色々な制度はできましたが、まだまだ取得・利用できない環境では、決して働き方改革はできていないのではないかという質問をさせていただきました。  制度をつくるだけでなく、それぞれの状況に合わせて対応できればといいと思います。

◆本日は、実際にあったお話をさせていただいて、皆様の課題意識になればと思います。身内の一人が、上司からハラスメントを受けた怖い体験から出社できなくなりそうになったのですが、会社に相談窓口があったため、対処してもらい出社できるようになりました。
また、もう一人は、結婚等で環境が変わり、仕事と生活の両立が難しく心身ともに疲れ果て、仕事を続けることが困難になりました。ところが、相談した上司の取り計らいで、出社時間を遅らせることが認められ、今は働き続けています。

◆皆様には、職場で制度をつくるだけでなく、働く方が相談にいきやすい態勢を整えたり、働く環境が変わった人やSOSを出している人のメンターになっていただきたいと思いました。
そういったことも踏まえ、女性と男性が一緒になって社会を構成しているという視点で、また色々な視点から話し合いができる場をつくっていただくことをお願いします。私たちも議員の立場で応援し、発言していきたい。
そして、女性委員会の皆様と継続して勉強会をさせていただきながら、これからもともに一生懸命頑張っていくことをお伝えし、連帯のご挨拶とさせていただきます。

 


 

◆つぎに、藤本 佳苗:幹事(電力総連/きんでん労組)が、本総会によせられた祝電・メッセージの中から、連合男女・雇用平等局からのメッセージを披露しました。

 

◆つづいて、総会議案の審議に入り、安樂事務局長(UAゼンセン)がパワーポイントを使って2017年度の活動報告および2018年度の活動方針(案)を提案し、出席者の拍手で承認されました。

 【連合兵庫女性委員会  2018年度活動の重点】

1.男女がともに担う労働組合をめざし、女性参画をすすめるための取り組み

2.男女平等参画社会推進のための政策・制度の取り組み

3.働く女性の権利確立と人権尊重の社会づくりにむけた取り組み

4.家庭的責任を持つ男女労働者の両立支援の推進

5.連合兵庫女性委員会の組織拡大と活動・交流の推進

◆つぎに、第27期の新役員を選出し、満場の拍手で承認され、新委員長に、電機連合選出の谷口 加代子さん(三菱電機労働組合神戸支部)が就任しました。

◆つづいて、今期で退任する10名の役員を代表して、3名の退任役員より挨拶を受けました。

小西 亜紀子

 兵庫県学校厚生会職員労組

2年間という短い間でしたが、働くということをいろいろな方向から学ばせていただいた。

職場に持ち帰って、意見交換して、もう一度働くということを見つめ直していきたい。

 上田  雅子

NTT労組兵庫分会

8年間という長きにわたって様々な経験できた。新任のみなさんも1年だけでなく、ぜひ3年は継続してやっていただきたい。本日ご参加の皆さんもセミナーや研修会に今後もご参加ください。

 釜口  清江

兵庫県教職員組合

トータル5年間、女性委員会にかかわらせていただいた。谷口委員長にバトンタッチをし、今度は一組合員として参加するのを楽しみにしています。谷口委員長の新しい体制も是非支えてくださいますようお願いいたします。


 

◆最後に、千石  純:幹事(基幹労連/三菱重工G労連神船地区本部)が総会アピールを提案(案)し、満場の拍手で採択されました。

 

◆すべての議事が終了したのち、本総会で第27期委員長に就任した谷口委員長が就任挨拶を述べ、第1部を締めくくりました。

新委員長 就任あいさつ

連合兵庫女性委員会第27期委員長
谷口 加代子(電機連合:三菱電機労働組合神戸支部)

◆2018年度の活動方針は、先ほどに説明が合った通りですが、一言であらわすと、だれもが働きがいを持って働き続けられる社会の実現をめざして取り組んでいくことです。
連合兵庫女性委員会の良いところの一つは、組織を越えて他の職場で働く人が集まり、各職場の様々な制度などについて話し合い、それを職場に持ち帰って情報として提供していただけること。そして、政策・制度の充実などについて各方面へ訴えていかなければならない課題もあるので、それらの取り組みにも力を入れていきたい。

◆もう一つは、労働組合の女性の参画について。過日の連合兵庫の定期大会議長として、副委員長の西嶋さんと幹事の嶋田さんが務められました。数を増やすことも大切ですが、本当に実質的な役割と責任を持って参加していただくことができるような活動を目指してやっていきたいと思っております。

◆私自身も組合の活動を通じて思うのは、役割や仕事が人を育てるということ。自分はできないだろうと思っていてもなってみたら何とかできるというところがあるので、是非とも役割を与えてもらって、活動できるようにしていきたいと思います。
女性委員会三役や幹事の皆様、構成組織の皆様に助けていいただいて何とか務めていきたいとおもいますので、どうかよろしくお願いいたします。

 


 

◆総会の第2部は、片山 亜紗:幹事(全労金/近畿労金労組兵庫支部)の司会・進行ですすめられ、参加者の交流を目的とした『仕事やプライベートに役立つ!相手の本音を読み取る筆跡心理学』と題した講演を開催しました。
← 司会・進行の片山幹事

 

◆講師には、筆跡心理カウンセラーで書道正師範の本山 裕子さんをお招きし、先生の楽しいトークで、文字を通して自分自身や周りの人の心身の状態や未知の可能性を知り、また、筆跡を変えることによって、なりたい自分になれるなど大変興味深い、今後に役立つ講演をいただきました。