• 活動内容
  • 組織

ボランティア活動の経験から ~人と人のつながり集会~

  • 場所:神戸市教育会館
  • 時間:2012年5月26日(土)

東日本大震災の被災地を忘れず、ともに歩もう!


◆連合兵庫は兵庫勤労福祉センターと共同して、5月26日(土)、神戸市中央区の神 戸市教育会館に構成組織・地域協議会役員を中心に約170名を集め、東日本大震災のボランティア活動から学んだことを風化させないため、救援活動報告と研修集会をひらきました。
この集会には講師として被災地・連合福島の今泉:事務局長が出席。救援活動への感謝と被災地の現状報告をおこないました。

主催者挨拶
連合兵庫 会長 森本 洋平 
◆まずもって被災された方々にお見舞い申し上げますと共に、改めて、お亡くなりになられた多くの犠牲者の御霊に対して黙とうを捧げたいと思います。(出席者全員で黙祷)
◆今回は「東日本大震災」を通して、私たちは何を学び、何を伝えてゆくのか考えたいと思います。
◆この種の学習会や研究会では、よく 「今回の事象を風化させてはならない」と言われるが、風化させない努力は並大抵のことではありません。
◆現に阪神・淡路大震災の経験者が年々少なくなり、三分の一は震災 を経験していない市民となっています。学習会をはじめ地道な努力をつづけていくしかないと思います。
◆普段はあまる口にしませんが、辛い事、悲しい事、があると 「絆」 が大切だと言われます。それは今の社会に無いからなのでしょうか。
◆私は、「絆」というものが自分の心の中にあるのかないのか、自分に対する反問でもあり、立証でもあると思うのです。
◆メディアなどの災害討論番組を見ていますと、専門的になり過ぎて、難しく考えすぎてないかと、少々疑問に思います。
◆基本は、自分の安全、次は家族の安全、そして地域の安全の順。
健康診断は毎年しっかりと法律で義務付けられて、ほとんどの方が間違いなく健診を受けているのに、防災の健康診断がない?
◆「災害は忘れたころにやってくる」防災マニュアルはあっても、いざとなれば体が動かない、何処へ逃げればよいかわからない。
技術・技能の伝承と良く似ていて、マニュアル頼りより、体に浸みこんだノウハウが重要ではと思うことが多々あります。
◆災害が起こってから、防災訓練したって遅いのです。健康管理・安全管理と同じ、不具合が出ないようにする予防学だと思います。
◆一方で、「公助・自助・共助」と良く言われます。しかし、災害時に何で使い分けが必要か、何かの逃げ口上ではないのかという気もします。
三つとも同じであり、繋がり合ってなければ力にならないはずです。繋がっていてこそ、その力が倍にも三倍にもなるのではないでしょうか。
◆恐らく、災害時は自助があり~共助~公助がついてくる。復旧・復興時は公助が前に出て~共助~自助がバックアップする。この関係が最も重要だと思いますし、そうあってこそ国が一つになれるのだと思います。
◆私の講演会でもないのに、つい気持ちが入りすぎて、ごあいさつが長くなってしまいました。
今日は講師として、連合福島の今泉事務局長と舞子高校の諏訪先生にお越しいただいております。
◆貴重な体験談なり、防災教育の必要性をお伺いし、合わせて連合ボランティア派遣者からの報告も伺う機会といたしました。
◆時あたかも、今年は国際共同組合年に当たります、約150年前にイギリスで、相互扶助の精神から出来た共同組合です。IYK=インターナショナル・イヤ―・オブ・コーポラティブ)
◆貧しい労働者が、1ポンドづつを出し合って、小さな店を開き日用品を中心に販売したという、助け合いの事業だったのです。
◆一人は万人のために、万人は一人のために。正確には「つながり」とは少し意味合いが違うと思いますが、何かの因縁ですね。
本日は限られた時間ですが、最後まで宜しくお願い申し上げます。

講演 「絆 人と人のつながり ~今を生きる~」
 講師 連合福島事務局長 今泉 裕 氏

◆福島県内の被災状況
●死亡者 1936名 ●行方不明者 215名 ●家屋全壊 18007棟 ●家屋半壊 52001棟 ●県内避難者 95371名 ●県外避難者 62610名 ●現状の課題(除染と賠償)
◆災害発生時の状況
◆ボランティアの取り組み状況
◆目に見える災害と見えない災害 (放射能の恐怖・風評被害の拡大・精神疾患の増加・など)
◆おわりに (暴力的経済活動の再考・新しい社会価値の創造・コミュニティーの崩壊)
 

講演「2つの災害を通して考える ~阪神・淡路大震災と東日本大震災~」
 講師 兵庫高等学校教職員組合  諏訪 清二 氏
   (兵庫県立舞子高等学校 環境防災科長)

◆2つの大災害と防災教育の変遷
① 阪神・淡路大震災以前の2つの防災教育
② 阪神・淡路大震災の教訓
③ 阪神・淡路大震災以後に生まれた3つの防災教育
④ 東日本大震災の教訓
⑤ 東日本大震災以後に生まれるべき防災教育

◆ボランティアと支援のあり方
① 東日本大震災で考えたこと
●想定 ●釜石の奇跡と大川の悲劇 ●「がんばろう」とメッセージ
② 高校生の災害ボランティア
③ 自己肯定感を育む活動の創造
④ どういった支援が必要なのか