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  • 女性委員会

女性委員会第21回総会を開催

  • 場所:ひょうご女性交流館
  • 時間:2011年11月19日(土)

あらゆる分野における男女平等参画を実現しよう!


◆連合兵庫女性委員会(西嶋委員長:兵教協)は、11月1 9日(土)に、ひょうご女性交流館で第21回総会を開催しました。
◆総会には、女性委員会役員と連合兵庫構成組織の男女組合員あわせて56名が出席し、2012年度の活動方針を決定しました。あわせて、第21期の役員を選出、新年度の活動を開始しました。
◆総会の第2部では、総会出席者の交流と女性委員会の活動に関心をもってもらうことを目的に、「仕事と生活の効率UP」をテーマにした講座を企画し、『モノ・情報・時間をオーガナイズ!毎日を楽にする「捨てる」から始めないストレスフリーの整理術』と題して、日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美さんからお話をいただきました。

女性委員会代表あいさつ
連合兵庫女性委員会委員長
西嶋 保子(兵教協:兵庫県教職員組合)

◆本日は足元の悪い中を、連合兵庫女性委員会第21回総会にご出席いただき、有難うございます。

◆昨年の12月に国の「第3次男女共同参画基本計画」が閣議決定され、今年の3月には兵庫県でも「新ひょうご男女共同参画プラン21」が策定されました。
 男性も女性もともに仕事と生活を両立させ、いきいきと暮らせる「ワーク・ライフ・バランス」の実現にむけて、日本全体が大きく動いている状況となっています。
 連合兵庫、そして連合兵庫女性委員会が今まで訴えてきた「働く者の声」が社会に届き、私たちの主張が認められてきたことを実感します。

◆今年の10月28日に開催された連合中央女性集会では、連合の古賀会長があいさつの中で「労働組合を含むあらゆる分野での男女平等参画」が重要課題であるということを強調されていました。
 そして、連合がめざしている「働くことを軸とする安心社会」は、男女平等参画をなし得なければ実現しないとも述べられました。

◆ですが、男女共同参画計画ができたからといって、私たちを取り巻く環境が変わるのかというと、そうではありません。
 これらの計画を足掛かりとして、私たち自身がそれぞれの職場で「男女共同(平等)参画」をすすめていかなければなりません。

◆最近はよく「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を耳にすることが多いのですが、男性の中には、「私は毎週ゴミ出しをしているから、ワーク・ライフ・バランスに取り組んでいます」という人がいて、よく聞いてみると実は、すでにゴミ袋の中に集められたゴミを集積場まで「運んでいるだけ」ということだったりして、本当の意味の「ゴミ出し」ではない場合があります。
 この行為ひとつをとってみても、女性の視点と男性の視点には「ズレ」があるのです。
 私たちの働く場でも、男性の視点だけですすめられていることに対して、女性の視点もとり入れていくことが職場の活性化につながるのではないかと実感します。

◆そのためにも、連合兵庫女性委員会は男女共同参画の推進をめざして、女性が自分自身の立場から意見を出していけるように、さまざまな学習の場を提供するなどの活動をおこなっています。
 これからも、連合中央・連合兵庫をはじめとして、仕事と生活センター県立男女共同参画センターなどとも連携して、取り組みをすすめていきます。

 本日の総会では、2011年度の活動報告に加え、2012年度の活動方針の提案をさせていただきますので、ご審議をお願い致します。

連合兵庫あいさつ
連合兵庫会長 森本 洋平

◆連合兵庫女性委員会の第21回総会の開催に対しまして、連合兵庫の働く仲間とともにお祝いを申し上げます。
 連合運動にとって、女性委員会・青年委員会の活動は「血液」のようなものだと思っております。この血液がよどみなく流れることによって、組織の活性化につながっていくのだと確信しています。

◆委員長のあいさつにもありましたように、「男女共同(平等)参画」をめぐっては、法整備がすすみ制度もできてはいますが、その実態は男女の差が残っていることは認めざるを得ません。

◆私が労働運動に取り組んできた中で考える将来にわたる大きな課題は、①人種差別の撤廃、②ジェンダーフリー(男女平等、性差別の撤廃)、③エイジフリー(年齢差別の撤廃)の3つであると言ってまいりました。

◆特に男性が誤解しやすいジェンダーフリーと言われる問題は、「従来の固定観念的な性別による役割分担ではなく、男女が平等に自らの能力を生かして、自由に行動し生活出来ること」という理解が重要なのです。
 私は、女性問題はすなわち男性問題なのだと思います。

◆連合兵庫の定期大会でも申し上げましたが、ワーク・ライフ・バランスとは、男性の職場や仕事からの解放とか、女性の家事や育児からの解放という2項対立の論議ではなく、如何にして仕事と家庭・子育てを男女間でシェア出来るかを考えるべきだということです。
 法律や制度を作ることも大切ですが、出来た法律や制度を実効力あるものにするための風土・環境作りが大切あり、職場におられる皆さん方が一番よく認識されていると思います。

◆この11月より連合兵庫の事務局体制を「総務・組織・政策」の3局体制から「政治」担当を増設して4局体制へと変更しましたのも、自らの政策制度を実現させるためには、政策を作れる体制にしなければならない、組織内議員を一人でも多く増やしたいとの思いからです。

◆この秋の臨時国会では「労働者派遣法の改正案」が出来る予定が、与野党協議で法案内容が骨抜きになりつつあり、われわれの主張していた登録型派遣と製造現場への派遣の原則禁止が撤回されそうです。
 一昨年の参議院選挙の敗北なければこのような事態にはならなかったかも知れませんが、われわれ労働組合の社会的影響力が及ばなかったともいえるでしょう。

◆日本の労働組合の組織率は相対的に低く、職能別・職種別組合ではなく企業別組合の形式をとっていることから、労働協約などの適応範囲が狭くなっています。
 今の日本の労働組合に求められているのは、全ての労働者を対象とした運動であり、影響力を拡大させることです。

◆私たち労働者にとって本当に重要な政策については、労働条件だけでない、政労使の代表による政策協議だと思います。連合兵庫もそんなビジョンを持って運動に取り組んでまいります。

◆人は、本来働きたいという本能を持っていると思いますし、価値ある労働をしたいという欲求があると思います。その労働と価値ある職場を守ることが労働組合の使命であると思います。
 このような思いをもって連帯のご挨拶とさせていただきます。

【2012年度活動の重点】

1.男女がともに担う労働組合をめざし、女性参画をすすめるための取り組み

(1)連合兵庫「第2次男女平等参画推進計画」(2006年11月より6年間の計画)について、第5回男女平等参画推進状況に関する実態調査の結果をふまえ、連合兵庫の「男女共同参画推進委員会」と連携をとりながら、残り1年の取り組みをすすめます。
 また、連合本部が指示する「ジェンダー監査」についても、活用にむけて協力します。

(2)連合本部・連合近畿地方ブロックと連携し、女性リーダーの養成講座、男女共同参画研 修会等を企画・開催します。
 また、関係機関の各種研修会などについても積極的に参加していきます。

(3)職場における男女平等意識の共有化をはかるため、毎年6月を「男女平等月間」として取り組みをすすめます。

(4)各種情報を共有し適宜発信ができるよう、連合兵庫ホームページおよびメール情報等の充実と拡大をはかります。

2.男女平等参画社会推進のための政策・制度の取り組み

(1)連合の主張が盛り込まれ2010年12月に閣議決定された「第3次男女共同参画基本計画」の周知に加え、計画内容に掲げられている施策の推進状況の把握につとめます。
 あわせて、連合兵庫女性委員会役員が審議に参画し、2011年3月に兵庫県が策定した「新ひょうご男女共同参画プラン21」の内容についても、働く女性の視点から必要な提言をおこないます。

(2)男女共同参画社会基本法で努力義務となっている各市町での男女共同参画計画・条例の策定について、連合兵庫推薦の各級議員、および連合兵庫の各地域協議会と連携し推進します。
 そのため、これまでおこなってきた兵庫県内の各自治体を訪問し、各市町の男女共同参画施策実施状況についての意見交換を実施することのほかに、県内・外も含めた幅広い分野における男女共同参画についての情報交換の場をつくっていきます。

(3)改正男女雇用機会均等法を職場に定着させ、男女間の賃金格差是正と均等待遇をめざすとともに、同一価値労働・同一賃金の実現をめざします。

(4)社会的な関心をあつめている選択的夫婦別姓制度の導入や、婚外子の相続分与における同等取り扱い、離婚後300日以内に生まれた子どもの戸籍問題など、家族法を中心とした民法改正を求めていきます。

(5)政策・制度決定の場における女性の割合を増やすためにも、連合兵庫推薦の各級女性議員の方々と女性委員会役員との懇談の場を持ち、意見交換をしながら課題の把握につとめます。

3.女性の権利確立とキャリア・アップにむけた取り組み

(1)働く女性の権利確立をめざす3月8日の「国際女性デー」、10月7日の「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)世界行動デー」、11月25日の「女性に対する暴力撤廃デー」等の全国統一行動に積極的に参加していきます。

(2)出産や子育て・介護等の理由で職場を退職した女性が、再び働きやすい環境を整える必要性が高まっていることから、行政等とも連携し女性の再チャレンジ支援策の充実を求めていきます。

(3)職場における女性の仕事に対する意識向上のため、女性に特化したテーマ等の講座やセミナーの開催を企画します。

4.家庭的責任を持つ男女労働者の両立支援の推進

(1)昨年改正された「改正育児・介護休業法」について周知・徹底を引続きすすめるとともに、男女がともに育児・介護をしながら働き続けることのできる職場環境を確立するために、同法の内容をさらに充実させ、企業内の各種制度整備のための情報発信などをしていきます。

(2)労働者の「ワーク・ライフ・バランス」推進のため、連合兵庫・兵庫県経営者協会・兵庫県・兵庫労働局の四者合意による「仕事と生活のバランス推進事業」にもとづき設置された「ひょうご仕事と生活センター」を積極的に活用し、女性委員会の諸活動との連携をはかります。

5.連合兵庫女性委員会の組織拡大と交流の推進

(1)女性委員会の取り組みをすすめていくにあたり、連合兵庫の様々な取り組みに対して各構成組織の女性組合員の参加を求め、産業別の枠を越えた交流をすすめます。

(2)連合兵庫女性委員会の活動について広く知ってもらうために、それぞれの組織の女性組合員が組合活動に興味をもち関心が高まるような身近な話題を研修のテーマに取り上げていきます。

(3)すべての連合兵庫構成組織からの女性委員会委員の選出をめざすとともに、役員体制の強化をすすめます。

連合兵庫女性委員会第21回総会アピール
~ あらゆる分野への男女平等参画を実現しよう!  ~

本日、連合兵庫女性委員会は、第21回総会を開催し2012年度の活動方針を決定しました。
 私たちは、本総会を通じ、私たち働く男女が意識を持って、社会のあらゆる分野における男女平等参画をすすめることによって、「働くことを軸とする安心社会」を実現し持続していくために、以下のことを確認しました。

 第1に、残り1年となった「連合兵庫第2次男女平等参画推進計画」について、全組織に対する統一目標である女性組合員比率に相当する女性役員の配置や、女性役員ゼロ組織をなくすことなどへの取り組みをすすめます。 

 第2に、男女間の賃金・待遇等の格差を是正し、だれもが働き続けることのできる職場をつくるためには、出産・育児・介護などを理由に離職しなくてすむような環境整備が必要です。
 社会保障制度の充実や法整備に加えて、育児・介護休業法の職場への定着、男性の育児休業取得をすすめるなど「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」の推進について積極的に取り組みます。

 第3に、昨年の12月に閣議決定された国の「第3次男女共同参画基本計画」にもとづいて見直された「新ひょうご男女共同参画プラン21」について、計画の中身を精査し働く女性の視点をもって必要な提言をおこなうとともに、兵庫県下の市・町での男女共同参画条例・計画の策定についても、引き続き働きかけをおこないます。

 本年3月11日に起った東日本大震災は、私たちの想像をはるかに超えた被害を被災地にもたらしました。これからの被災地復興政策においても、「女性の視点」がますます重要となってくるでしょう。
 本総会で決定したことをそれぞれの職場に持ち帰り、本日参加された皆さん一人ひとりが多くの仲間に伝えること、そして、働き続けることに尊い価値観を持ち、男女がともに力をあわせて行動していきましょう。

2011年11月19日
連合兵庫女性委員会第21回総会

 講 演

『モノ・情報・時間をオーガナイズ!毎日を楽にする「捨てる」から始めないストレスフリーの整理術』
講師:日本ライフオーガナイザー協会代表理事 高原 真由美さん

◆講師にお招きした日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美さんは、百貨店勤務を経て起業され、米国発祥の『ライフオーガナイズ』という脳科学に注目した新しい整理法を提唱されており、それぞれの人が自分自身に合った無理のない整理法を実行していくことが大切だということを、ユーモアを交えて楽しく教えて下さいました。

◆人間にはそれぞれ利き手があるように「利き脳」があり、右脳タイプ・左脳タイプによって考え方や物事の捉え方が違うので、片づけ方にも様々なタイプがあるとのお話に参加者たちは興味津々。
行動パターンや利き脳が分かるチェックテストにも真剣に取り組み、あらためて自分を見つめなおす機会にもなったようでした。