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連合兵庫ユニオン第8回定期大会開催

  • 場所:城崎 まつや
  • 時間:2012年12月1日(土)~2日(日)

「雇用の維持安定」「労働条件の向上」の確立を図ろう

◆連合兵庫ユニオンは、12月1日(土)・2日(日)に、城崎の「まつや」で第8回定期大会をひらきました。
◆役員、代議員合わせて39名が出席し、この1年間の活動について報告と総括をおこなうとともに、向後1年間の活動方針を決定、あわせて新年度役員を選出しました。

◆大会は元田副委員長(東播ユニオン・ハリマ化成労組)の司会で、浅貝副委員長(但馬ユニオン・ネオマックス近畿労組)が議長をつとめ、冒頭、松島委員長(明石ユニオン・日工労組)があいさつにたちました。ひきつづき来賓あいさつでは、連合兵庫・森本副事務局長よりご挨拶をいただきました。

松島雅也:連合兵庫ユニオン委員長

◆この一年間を振り返ってみますと、社会保障の問題として年明けすぐに、これまでの公的年金事情に加えて、企業年金基金の問題、いわゆる年金消失の問題が取りざたされ、現職労働者の老後の生活に益々の不安を抱くようになりました。また、経済情勢は、震災の復旧・復興の遅れやデフレ経済からの脱出が困難な状況にあり、景気の停滞、そして貿易赤字も過去最大となるなど、国内の社会環境や経済環境は非常に不安定な状況でありました。
◆近隣諸国との領土問題も非常に難しい問題を抱えたままで、今後の外交が注視されます。このように不安な要素は、山積しておりますが、反面、日本らしさという点では技術大国“日本”として、スーパーコンピュータ「京」や東京スカイツリーなど日本らしい技術力、そしてips細胞の活用など将来に期待を持てる要素も世界にアピールできたのではないかと思います。
◆また、ロンドンオリンピックでの日本選手団の活躍は、今の閉塞感のある日本国に非常に勇気を与えてくれたのではないかと感じています。
◆一方、労働界は、労働者を代表する我々“連合”の取り組みとして、すべての働く者の連帯を目指した社会的な運動を展開し、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けた行動を行ってきました。また、12春闘では、配分の是正による賃金水準の復元、底上げ・底支え、そして「人財」を軸とした産業力・企業力の強化による持続的な成長を実現するための政策・制度に向けて取り組んできたと思います。
◆我々、ユニオンも連合本部の取り組みを基盤に、それぞれの組織規模にあった展開をしてまいりました。特に今後は、「40万連合兵庫」の実現に向けたユニオンとしての立ち位置を見つめながら、組織拡大を図っていく必要があるように考えています。
◆働くものの労働環境としては、年金の受給年齢延長に伴い、高齢者の雇用維持は、法的にある程度保障されそうですが、反面、若年層の雇用問題も浮き彫りになってきており、長期失業者の低年齢化が進んでいます。年金も医療も現在のシステムは、若い人たちがきちんと働いて保険料を納めることで成り立っていますので、長期失業者の低年齢化は、将来の年金事情や医療保障を益々厳しいものにしていきます。少子高齢化の中で、高齢者の雇用維持と若年層の雇用確保の両立を図っていかなければなりません。我々労働組合は、双方の労働力の維持確保を推進するために力を注いでいく、そのための組織拡大というものが非常に大切になると思っています。
◆地域・地協ユニオンの皆様方には、今後の取り組みに対して、いろいろとお手数をお掛けしますが、ご協力いただきますことをお願いいたしまして冒頭のあいさつに代えさせていただきます。

小澤:ユニオン事務局長
第1号議案[活動方針]2013年度活動方針(案)について

1.雇用の確保と労働諸条件改善の取り組みについて
◆本県の景気総合指数は、足踏みを示しており、企業の業況判断は、震災による落ち込みから持ち直しつつある。ただし、海外景気の下振れや円高への懸念などが残っており、先行きについては慎重な見方となっている。
◆しかし、ユニオン加盟組織においては、震災の影響や、台風12号やタイの洪水被害の影響は大きく依然として厳しい状況下にある。雇用情勢も厳しい状況にあり、有効求人倍率は持ち直しの動きに一部弱めの動きがみられ、中小企業で働く労働者の集まりであるユニオン加盟組織においては、企業の多大なコスト削減で、労使は厳しい状況下にある。
◆雇用不安は労働者にとって、生活不安に直結するもので、自らの職場を守り、企業の健全化(格差是正に向けて労使で働き方のルールを確立)に向けた取り組みが必要で、「雇用の維持安定」「労働条件の向上」の確立を図っていかねばならない。

①経営者に対して労働条件、雇用、経営施策(M&Aを含めて)等、労使における事前協議制度の確立をはかる。

②企業の経営施策を点検するため、経営分析などの活動を加盟組合が取り組めるよう弁護士、社労士などの専門的なアドバイスができる体制づくりをする。

③2013年春季生活闘争をはじめ、退職金改定、労働時間短縮闘争等に取り組むとともに各地協ユニオンと連携をはかり、加盟組織・組合員の労働諸条件の維持向上に向けて取り組む。

④加盟組合の賃金体系の整備、年齢による不当な格差改善に向けて「地域ミニマム運動」に取り組む。

⑤労働実態調査、組織実態調査を定期的に実施していく。

2.組織の拡大・強化に向けた取り組みについて
◆パートタイマー、嘱託、契約労働者等の非正規労働者の割合は年々増加しており全雇用労働者の3分の1を超えている。
◆労働組合法の第17条で示されている一般拘束力は、工場事業場に常時使用される労働者が、職場の四分の三以上の組合員である時に、非組合員にも適用されると示されている。組合員の占める割合が全従業員の四分の三のラインを割れ、更に過半数割れは、組織の力の低下はもとより、その力量や法的資格は大きく下がり、組織の適切な対応が必要である。
◆組織拡大・強化は労働運動の前進・発展に最も重要な課題であり、地域労働運動の強化と発展に向けて、地場の未組織企業、当該業種の関連企業、パート、派遣労働者、有期労働契約者等の非正規労働者の組織拡大は重要である。
◆連合兵庫、各地協・地域ユニオンと今後も連携をはかり取り組む。

3.組織の充実に向けた取り組みについて
◆地域に根ざした運動をめざし、各地協・地域ユニオンと連携して地域活動の強化と加盟組合の相互交流と連帯に向けて取り組む。

①賃上げ、一時金闘争にあわせて各地協・地域ユニオンと連携して、各加盟組合を定期的に訪問し、情報交換を行う。

②各地協の活動をメインにメーデー、春季生活闘争決起集会、平和行動に積極的に参加を行う。

③加盟組合員相互の交流と連帯を深めるため、「単組課題発表会」を実施する。また、労働にかかわる法律改正等の学習会を実施する。

④安全衛生対策の一環として労使を対象に「労使安全衛生研修会」を実施する。

⑤他府県ユニオンとの意見交換会、また、それに変わる取り組みを検討していく。

⑥情報の共有化を図るため「ユニオンニュース」を発行する。

⑦連合兵庫が毎年実施している「組織拡大実務者研修会」に積極的に参加する。

⑧連合兵庫の各種活動に積極的に参加する。

⑨連合兵庫が推薦する各級議員選挙に対し、支援・支持していく。

⑩連合兵庫ユニオン10周年イベントにむけて、企画・運営に取り組んでいく。