2015連合兵庫労働法制・社会保障制度研修会 次第
司会・進行:伊藤副事務局長
◆主催者 あいさつ 連合兵庫会長 辻 芳治
安倍政権がスタートしてからの2年半となりますが、連合は、「STOP THE格差社会!暮らしの底上げキャンペーン」ということで、これまで第1弾、第2弾とキャンペーンを繰り広げてきました。いよいよ大きな山場をむかえております。また、一方では、私たちの年金積立金の運用をめぐり、「年金積立金は誰のもの?」キャンペーンにもあわせて取り組んでいるところです。
暮らしの底上げキャンペーンでは、連合兵庫の地域協議会の皆様との連携のもと、昨年11月には、街頭行動を全県にわたっておこなうキャラバン行動に加え、各地方議会での意見書採択の取り組みにも従来以上に力を入れていただきました。
このような中、現政府は、2度にわたって廃案に追い込んだ労働者派遣改正法案が、今通常国会に三度提出し、日本再興戦略に盛り込まれていた「ホワイトカラー・エグゼンプション」については、「高度プロフェッショナル制度」などと名前を変え、裁量労働制の適用範囲拡大に手をつけるなど、労働法制の改悪を推し進めようとしています。
以上のような状況をふまえ、本日の研修会では、労働法制等の改悪の中身や国会の審議状況等について認識を深めるとともに、改正反対に向けた意識合わせをしていただくとともに、16日から始まる地域協議会におけるキャラバン行動や、年金積立金運用をめぐる地方議会での意見書採択の取り組みにつなげていただきたいと思います。
最後に、本日ご参加の皆様には、労働者派遣法の改正、高度プロフェッショナル制度等について、我々連合の組合員には直接関係がないのではないかという意識を持つのではなく、同じ働く仲間の問題として、また、これから社会に出る若者のためにも、兵庫県下で出来ることはすべてやりきっていこうという共通認識をもって下さい。
◆第1部 講演 『労働者保護ルール改悪の動向と対応について』
講師:連合本部 総合労働局長 新谷 信幸
● 労働時間法制について
労働政策審議会労働条件分科会報告「今後の労働時間法制等の在り方について」の解説
● 労働者派遣法の見直しに関する連合の考え方について
● 解雇規制の緩和について

◆第2部 講演 『「年金積立金はだれのもの?」の取り組み
~ 公的年金制度と年金積立金の運用見直しについて ~』
講師:連合本部 生活福祉局 部長 照沼 光二
● 公的年金の規模と役割
● 公的年金制度の課題(マクロ経済スライド)
● GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用実績について
● 基本ポートフォリオ変更の問題点について

◆閉会あいさつ、団結ガンバロウ 連合兵庫事務局長 福永 明
新谷 総合労働局長、そして、照沼生活福祉局部長からそれぞれに講演をいただきましたが、労働法制の改悪の内容や年金積立金運用の中身等を検証し、あらためてたいへん腹立たしい気持ちになりました。
連合兵庫として、構成組織、地域協議会の皆様には、これまで労働法制改悪阻止や年金積立金運用に関する意見書採択の取り組みなどをお願いしてきましたが、行動が先行してしまい、取り組みの中身について丁寧な説明が出来ていなかった点を反省しております。
そういう意味では、本日の研修会で、ご参加の皆様には十分にご理解をいただけたのではないかと思います。
16日からは、連合兵庫として各地域協議会の皆様のご協力のもと、「労働者保護ルール改悪阻止!のキャンペーンで全県をくまなく回る取り組みがスタートします。これは、同時に、全国統一の取り組みですので、全国267地域協議会を回って世論に訴えていくものです。
そして、5月27日には、全国の地域協議会と連合中央をインターネットで結び、統一集会を開催することになっています。
労働者派遣法の改正については、すでに今国会で審議に入っているということで、我々にとっては厳しい状況ではありますが、連合兵庫としてできることに関しては、力をあわせて取り組んでいくことを誓い合い、研修会の閉会あいさつと致します。

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