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兵庫退職者連合が兵庫県へ政策・制度要請

地域の助け合い、コミュニティーの活性化で暮らしやすい社会を!

兵庫退職者連合が兵庫県へ政策・制度要請

◆兵庫退職者20161202taikenyouseiP1060074連合は、12月2日(金)の10:00より、兵庫県に対して、高齢者、退職者等がそれぞれの住む地域で安心して暮らし続けられるよう、「地域コミュニティーの構築」「地域包括ケアシステムの充実」、介護保険事業等の質の確保など、社会保険制度等に関する要請をおこないました。

◆要請には、兵庫退連より高原 澄夫会長、小島 修二副会長(政策委員会委員長)、中野 一刀事務局長、伊藤 弘孝事務局次長(連合兵庫副事務局長)が兵庫県庁へ出向き、兵庫県の片山 安孝産業労働部長に要請書を手渡しました。

◆冒頭、伊藤事務局次長が要請内容について説明をおこなったあと意見交換に入り、高原会長からは、要介護支援サービスの一部が各自治体に移行したことにともなう地域間格差の問題について、小島副会長からは、地域を元気にするコミュニティーづくりや、高齢者の自主性を尊重した上での20161202taikenyouseiP1060075有償ボランティアの必要性などに言及しました。

◆それに対して片山労働部長は、「いただいた要請内容については、兵庫県としても日頃から問題意識をもって改善に向けて取り組んでいるものばかりだ。関係する所管の担当で検討させていただきたい。」と述べ、来年の2月を目途に回答すると応えました。

< 出席者>  兵庫退職者連合      会長         高原 澄夫
                                              副会長      小島 修二
                                                              (政策委員会委員長)
                                              事務局長   中野  一刀
                                              事務局次長  伊藤  弘孝(連合兵庫 副事務局長)

                  兵庫県      産業労働部長   片山 安孝
                                   政策労働局長   田中 基康
                                   労政福祉課長   松岡 良郎
 

社会保障制度等に関する要請

1.地域コミュニティーの構築
1)災害対策をはじめ様々な社会問題の解消のため、各自治体に対し、自治会機能の活性化をはじめ、校区ごとの地域コミュニティーづくりを指導されたい。

(2)その際には、シニア層の活用など、地域における人材活用の仕組みを導入されたい。
.地域包括ケアシステムについて
(1)選択可能な統合された医療・介護ケア、地域包括ケアシステムの推進等、利用者の必要を満たし、選択の自由を保障する、医療・介護の切れ目のないネットワーク = 地域包括ケアシステムを推進されたい。

(2)サービス提供体制の整備
街づくりと一体で、入院・通院、入所・通所、訪問の最適形態で、診療・看護・リハビリテーション・介護のサービス提供基盤を整備されたい。

(3)機能強化
地域包括支援センターの機能強化を図るため、行政直営による基幹型センターを設置し、医療・介護・住宅・福祉などの施策連携による総合的な支援機能を強化されたい。

3.介護保険制度について
(1)予防給付の新総合事業への移行

①予防訪問介護・予防通所介護の新総合事業への移行を拙速に進めず、従来のサービス水準を確保するための基盤整備を図ること。また、市民・利用者に対して新総合事業について十分な説明を行うとともに、利用者の合意を得ること。
②制度改正を理由とした、サービス内容の変更や切り捨て、利用料の引上げを行わないこと。
③要介護認定にあたっては、現状の要介護認定システムを基本とし、認定申請時の基本チェックリストの強要やサービスの振り分けを行わないこと。

2)認知症施策の拡充

①新オレンジプランの基本理念「認知症の人が住み慣れた地域で、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現をめざす」を踏まえ、地域のなかで認知症の人とその家族を支える「見守り・声掛け・相談・支援」の仕組み作りを推進されたい。
②医療介護連携による認知症の早期診断・早期対応の体制整備を図られたい。

(3)安心して暮らすことのできる居住の場の整備

①特別養護老人ホームの整備・拡充を図るとともに、個室・ユニット型居室の整備等の居住環境の改善を図られたい。
②低所得・要介護(要援護)高齢者が安心して暮らせる場を確保するため、養護老人ホームの施設整備と機能強化、職員配置を改善されたい。
 
また、「一般財源化」以降顕著になった「措置控え」によって「定員割れ」を生じている養護老人ホームについて、利用者の必要性に対応する適正な入所措置を行われたい。

(4)介護労働者の処遇改善と人材確保

①15年度改正の介護報酬処遇改善加算の実施状況を把握・分析するとともに、事業者に対して人材確保に資する各種交付金等も積極的に活用して実質的な処遇改善を促されたい。②介護職場における労働法令違反を根絶するため、労働行政と連携し雇用 条件・環境の点検・改善の取り組みを強められたい。

(5)介護保険事業に対する被保険者・市民参画の促進
介護事業計画や医療介護総合確保基金の活用計画等、各種事業計画策定にあたっては、介護保険の被保険者・保険料を拠出する労使代表等の市民参画体制を確立されたい。

(6)国への働きかけ
介護保険について、都道府県・市区町村が協力して次の諸点を国に働きかけられたい。

① 介護保険費用の国負担分25%のうち、現在調整交付金に充てている5%は国で別財源を措置し、25%全額を保険者に交付すること。
②15年制度改正で実施されつつある、予防訪問介護・予防通所介護の新総合事業への移行を撤回し、予防給付に戻すこと。「基本チェックリスト」を要介護認定申請前段に位置づける方針は、申請権の侵害につながるので撤回すること。
③経済財政諮問会議等で提起されている「要介護1・2の通所事業を総合事業へ移行」「生活援助サービス等の自己負担化」「介護保険の自己負担割合増」「利用者負担の算定基礎に資産を付加」を実施しないこと。
④認知症高齢者に起因する損害について、発生を防止する社会的な施策を整えるとともに、家族に過剰な賠償責任を負わせない方策を検討すること。
⑤「1億総活躍社会・50万人分の施設整備」は、入所施設増設に偏ることなく、小規模多機能型サービス等の地域・在宅生活を支える基盤整備を重視すること。
⑥「介護離職ゼロ」を実現する前提として「介護職員離職ゼロ」になる介護関係労働者の抜本的処遇改善を図ること。

4.貧困・低所得者対策について
(1)生活困窮者自立支援法の実効性を高めること

①生活困窮者支援を、地域と各自治体全体の課題として位置づけられたい。
②相談窓口の充実(相談窓口の周知、相談員の適材配置と人員確保、利用しやすい相談時間と施設)をはかり、就労支援、居場所づくりなど生活支援を強化されたい。
③2013年8月から実施されている生活保護基準の引き下げと、「冬季加算」「住宅扶助」の引き下げについては行わず、憲法25条の生存権保障の理念を守られたい。

(2)自立支援法は権利保障を前提に実効ある運営にすること
生活困窮者自立支援法について、当事者の権利保障のため自治体と協力して、確実な事業実施を図られたい。

(3)安心して暮らせる居住の場の確保について
居住の継続が困難な状態にある低所得高齢者、とりわけ低所得高齢単身女性に対し、安心して暮らせる住環境の整備を図られたい。

5.社会的孤立や孤独死の防止について
高齢者の社会的孤立や孤独死を防止するため、地域社会におけるきめ細かな見守りや支え合いの体制整備を急がれたい。具体的な活動推進に当たっては、個人情報の共有を図ると共に、その取り扱いについては慎重を期されたい。

6.年齢によらない働く場の確保・拡大について
高齢社会にあって、健康で働く意欲のある高齢者や、各分野で活用しうる技術・能力を有する高齢者が定年制などによって、そうした意欲や技能を生かし切れていないケースが少なくない。国・地方自治体は、各機関との連携を密にし、年齢によらない男女の働く場の確保・拡大の実現を図られたい。

7.公共交通の充実について
交通政策基本法の趣旨を踏まえ、高齢者や障害者の生活に必要な移動手段確保を社会保障の一環と位置づけ、地域公共交通を充実・整備されたい。

(1)国・自治体が一体となった取り組みを推進
「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」、「交通政策基本計画」に基づき、交通事業者、公安委員会、道路管理者、利用者や労働組合等の代表による協議会を設置し、「地域公共交通網形成計画」の策定やそれに基づく「地域公共交通再編実施計画」を策定されたい。これらの計画とまちづくり計画を一体化して、持続可能な地域公共交通ネットワークサービスを形成するため、主体的に創意工夫して取り組まれたい。

(2)移動困難者対策について
国・地方自治体は、買い物や通院など日常生活において、移動困難者に対し、「交通政策基本計画」に基づき、公共交通機関をベースとした切れ目のない移動支援に取り組まれたい。

以上